季節の『花物語』
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【 タケ と ササ ( 竹・笹 ) 】


            
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「み園生(みそのふ)の 竹の林に うぐひすは 
      しば鳴きにしを 雪は降りつつ」 万葉集:大伴家持

 (宮中の竹林では うぐいすがしきりに鳴いて春の訪れを
                  告げているのに、まだ、雪が降っています。) 


 これは、春がまだ浅い頃の情景をうたったもので、
非常に日本的。
このころは竹を「多気」とも書き表したようである。


  新年飾りの代表格「門松」は、デパートや神社の
大きなものから、デスク用のミニ門松まで様々。
竹・松・梅は「さいかんの歳寒さんゆう三友」と呼ばれ祝いの席を飾る。

又、門松に添えられている笹は「クマ笹」が多いが「熊笹」ではなく
隈笹」である。冬に葉が白く隈どられているためで、歌舞伎の「隈取り」に通じる。「熊が食べる」の意ではない。この笹は日本原産、英名はKuma bamboo grass(クマ バンブー グラス)という。                                                                             5月頃の竹の子の成長↑



  
 花の仕事をし始めた頃、景気のよさも手伝って
  ホテルの宴会場に、即席の日本庭園風の庭が再三
  造られた。絨毯に養生シートを敷き、いろんな植木
  が持ち込まれる。
  竹はシャンデリアに届きそうなくらい高く、
 「稈(かん)」の直径が10cm余りもあるものが何本も
  立てられる。


  その竹は次の出番までは「稈(かん)」の中に日本酒
  の水割りを入れておくと葉が萎れないと教わった。
  最後の最後、用済みの竹は「貯金箱」や「足踏み」
  に形をかえて、いただいたことがある。

 
↑迎春アレンジ:使用の竹「豊鈴竹」
 

竹や笹は昔から暮らしのなかに、驚くほど溶け込んでいる。

竹の子は旬の竹「筍」と書き、その季節を代表する味で 孟宗竹(もうそうだけ)が多い。キッチンでは ざる・おはし・ご飯しゃもじ等を見かける。 
又、うちわ・扇子・行灯・ちょうちん・番傘など、現代では暮らしを楽しむシーンに多く登場する。

キャンプ場では「飯ごう」や「水筒」代わりに、又旅の宿では「竹筒入りのお酒」と「竹製のぐい飲み」で囲炉裏を囲む、お土産には水羊羹の入った筒入りの物等々。さらに「竹の皮」におにぎりや、ちまき・笹団子等を包み、抗菌作用をうまく利用している。最近では「竹炭」もよく見かけるようになった。さらに釣竿や建築資材、笛などの和楽器にと用途は非常に広い。

 
 
竹と笹の違いは、竹の子が生長した後に、いわゆる「竹の皮」が剥がれ落ちるのが「竹」、
長く「稈(かん)」にくっついているものを
「笹」と呼ぶ。


五節句のひとつ七夕にも使われるが、
これは「笹」の葉。
 童謡の"ささの葉サラサラ 軒端に揺れて・・" の「サラサラ」は確かに 他の草木とは異なる葉ずれの音。               
↑「笹」
独特の軽い乾いた音は、葉がケイ酸質だからだ。
従って消化は非常に悪いのだが、漢方薬では青汁にして、糖尿病・高血圧・
免疫力向上などに用いられているようだ。


 
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 ※「笹酒」をいただきたい方:毎年1月23日、大安寺(奈良市大安寺)
    の「光仁会(こうにんえ)」に。

 ※ 竹・笹に心惹かれる方 : 静岡県駿東郡の「富士竹類植物園」へ。
    1万2千坪の敷地に世界の竹500種と竹の資料館。

 ※近畿圏内の お薦め美しい竹の庭:姫路城に隣接する庭園「好古園」。

 

 
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